「わたしを連れてって!」
予定まで少し時間があったので、
駅ビルでウィンドウショッピングをしていました。
アクセサリー店を眺めていたら、
何かの拍子にイヤリングがぽろり、と、手持ちのカバンの中に落ちてしまいました。
あらら…と取り出そうとしたら、
さらにイヤリングの台紙から片方が外れ、
またカバンの中にぽろり。
「……この子は私の元に来たがってるのか……?」
なんて思いつつも、
不注意な私は、どうもアクセサリー類はすぐなくしてしまうので
あまりむやみに購入するのもなあ、と、
いったん棚に戻しました。
しかし……
ほかのアクセサリーを見ていても、
どうにもこうにも、さっきのイヤリングが気になる。
ドロップのようなレジンの中に
ちいさな花と金粉がとじこめられたイヤリング。
耳元に寄せてみると、
個性的でもありつつ奥ゆかしくもあり、
なんともしっくりとくる。
……うーん。
「どっかに行かないようにするんだよ」なんて声をかけて、
今、私の手元にいます。
よくよく見ていると、
私がなりたい像、
なんです。
華やかだけど上品に、
金粉のように軽やかにきらきらと、
透明感があって、
個性があるけど、悪目立ちしないような。
朝、「心と外見に透明感がほしいわあ」なんて思ってたら
透明感のあるアクセサリーがやってきました。
私の未来の指標に、お守りに、相棒になりそう。
これからよろしくね。